こどもの頃から絵と●●が好きだった私

大人になったら絵を描く人になる!なんて素敵な夢なんだろう!でもどうやって??

高校生になった私に先生は「美術大学」へ行くことをアドバイスしてくれた。それがアーティストになる道だと。調べると美大を目指す予備校というのがあって、そこで絵の練習をして、試験に備えるらしい。早速通ってみると…そこには不思議な光景が!!!

石膏デッサン、静物画、など与えられたモチーフを描いている生徒たち。しかし、同じようなスタイルの絵がズラリ。そして皆苦しそうな顔をして、泣きながら描いている。なんなんだろう?こうやって描かなければならない決まりでもあるのかしら?しかし入って数ヶ月後には同じようになっている自分がいた。なぜ皆同じ絵になっているかというと、美大が好むスタイルがそうだから、だそう。だったら私が描く意味があるのか?と疑問を持ったまま試験を受け、不合格。結局3年間も挑戦し、大学に入れないまま21歳になっていた。このままアーティストになれない?と困惑していたある日、図書館で嶋本昭三氏の本に出会った。そこには、私が疑問に思っていた答えがすべて書いてあった。この人に会いたい!と手紙を出し、茨城から大阪まで(700キロ)会いに行った。すると「大学に入ったら絵がダメになるぞ。アーティストになりたいんやったら、今すぐなったらええ」と言われたのです。え!なれるの!?驚く私に「誰かに許可をもらってなるもんとちゃう」と。そこから、私の大阪暮らしが始まったわけです。

嶋本のもとで私のアーティストとしてのオリジナルが生まれ始めた。予備校の時と違って、楽しく楽しくて、アイディアはどんどんとあふれ出した。そうして気づいたのは「絵が上手ということは大したことではない。見た人の時間をもらうわけだから、「?」なんだろう、や「!」びっくり、や「^^」笑い、を提供して、絵の楽しさを伝えるのがアーティストLOCOの役目」だと。

こどもの頃の私は絵が好きで、そしてもうひとつ大好きだったのは「イタズラ」だ!イタズラはいろんな仕掛けがあってスタイルに固執しない。どんなものからもイタズラを生みだすことができる。考えている私もドキドキする。ワクワクする。作家がそう感じながら作らないと、見ている人には伝わらない。できるだけ、こどもの心を持った大人でいつづけたい。絵はもっと身近にあるもの。旦那であり私のコーディネーターをしてくれているアンドレアは机の上に置きっぱなしにした私の「落書き」をいつの間にか持っている。電話をしながら描いたりしたもの。だから頭の固い絵にならない。私も気付かない面白さがそこにはあるからだ。